2,「ブリングリング」
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【ストーリー】
セレブの豪邸が立ち並ぶ高級住宅街カラバサス、華やかな生活に憧れを抱くニッキー(エマ・ワトソン)ら5人の少年少女たちは、パリス・ヒルトンやオーランド・ブルームなどセレブの豪邸をインターネットで調べ、留守宅への侵入と窃盗を繰り返していた。それはほんの悪ふざけのつもりだったが、やがて彼らは後戻りできないところにまで足を踏み入れてしまう。
【ピックアップ】
ソフィア・コッポラ監督が、実際に起こった事件をもとに現代の社会問題に挑みます。
これ実際にあった事件でして被害総額はなんと3億円。実際に被害をうけたパリス・ヒルトンが自宅を撮影現場として提供したことでも話題性を呼びました。ソフィア・コッポラのセンスでどのように仕上げたか楽しみでしかたがありません。
【感想】
期待していただけに非常にざんねんな結果となってしまった。ソフィア・コッポラともあろうお方がこのような低俗な内容をファッション感覚で取り上げるというのはいかがなものか。そこに痛快な批判をこめてルブタンで築いた山を燃やしてしまうようななにかが描かれていれば、少しはこちらの気持ちも静まったというのに。というよりてっきりそういう爽快感が用意されているとばかり思っていたというのに。

でだ、やはりソフィア・コッポラともあろうお方がそんな映画を作るはずもなく、意図的に削ったわけだ。偽悪的に、と言ってもいい。少年少女たちはどんな家庭に育てられたのか、どんなソーシャルネットワークを構築していたのか、どんな思想をもっているのか、そして少年少女の現在は。とにかく本来描かれるべきものをあえて削り、薄っぺらい映画にしたうえで世に問うたわけだ。ルブタン履いて、バーキン持って、高級車を乗りまわして、マリファナ吸って、クラブで踊るパーティピープル。超COOL!!スマートな携帯電話でハイポーズ!!
LikeLikeLike!!どう?これが今のわたしたち、キラキラ系よ、ステキなものはなにもかも、シェアしちゃえばいいじゃんいいじゃん。それよくない?よくない?それ。よくよくよくよくよくよくない?みたいなー。ノリが肝心。なにごともノリで解決Like稼ぎの秘訣。困ったときはソーシャルソーシャルゥー。
そんな低俗なノリを低俗なママ発信。しかしそれを低俗な者たちが観てどう感じるのだろう。その空気を含めてファッション化し、ファッショ化、ファッションモンスターが生まれる。現に新宿シネマカリテでは低俗なビッチどもが主な客層だった。くわえてこのように人を見た目で判断するような人間がプラスαついてくる。しょーもない。ほんとにしょーもない映画作っちまったな。

なんか言いたいことあった気がするんだけど忘れた。
ふて寝しょ。